台風による影響で記録的な豪雨が続いているメコンデルタ地方では、広域に亘って洪水が発生。複数の地域で堤防が決壊し、被害が拡大している。29日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
軍・警察及び各地域の自警団は洪水被害を想定し、堤防の補強を行ってきたが、相次ぐ台風の上陸と接近にともなう豪雨により、メコン川上流の水位が急上昇。その結果、アンザン省、ビンロン省、ドンタップ省で堤防が決壊する事態となり、現在アンザン省で4000ヘクタール、ビンロン省で800ヘクタール、ドンタップ省で500ヘクタールの稲作地が浸水している。
メコン川上流の氾濫危険度レベルは、避難が必要なレベル3を既に超えており、このまま行くと10月初旬には、大洪水が発生した2001年の水位記録を上回ると見られている。