「113番に繋がらなかった」東北部バクザン省ルックナム郡フオンソン村で8月24日に発生した宝飾品店一家殺害事件で唯一生き残った長女ビックちゃん(8歳)の証言により、世間では緊急通報用電話番号の信頼性に対して疑問の声が上がっている。6日付ベトナムネットが報じた。
ビックちゃんによると、両親が強盗ともみ合っている際、携帯電話で警察に通報するため「113」に必死になって発信していたという。しかし、携帯電話で通報するには当該省の局番を入力しなければ繋がらない。ビックちゃんは、そのことを知らず携帯電話を掴んでいた手を刃物で切り落とされた。このとき通報が出来ていたなら、一家3人死亡という悲劇は免れた可能性もある。
現行では、携帯電話を通じた緊急通報用電話番号への発信方法は通話サービス会社によって異なる。また、省の局番を入力しても携帯基地局などの影響で繋がらないこともあるという。更にベトナムには、3種類の緊急通報用電話番号(113:警察、115:救急、114:消防)があるが、あまりにも焦っているため掛け間違えるケースも少なくない。
国民を震撼させた凶悪事件を契機に、緊急通報用電話番号の発信方法改善が叫ばれている。