チェコ共和国、プラハ化学工科大学修士のグエン・タイン・ドンさん(32歳)とチェコ技術大学のホアン・ジエウ・フン技師(29歳)はこのほど、同国の環境技術コンテストで最優秀賞を受賞した。21日付ティエンフォン紙(電子版)が報じた。
同コンテストで2人は、有毒物質で汚染された水からヒ素を100%除去できる新しいナノ技術を用いた技術を提案し、100名を超える参加者の中から最優秀賞に選ばれた。2人が発明した技術は、現在利用されている技術と比較してコストが大幅に抑えられるため、EUだけでなく世界的に広く応用できる可能性が期待されており、現在工業分野での利用を視野に入れ、特許取得の準備が進められている。チェコ共和国では、主に火力発電所や炭鉱から排出される炭じん及び農工業排水などにより、各地で水のヒ素汚染が確認されている。
フンさんは、その優秀な成績が認められてチェコ技術大学の奨学金を取得、現在は同大学で講師を務めている。またドンさんは、ベトナム・チェコの2国間での教育協定により、プラハ化学工科大学の環境科学博士課程で研究を行っている。なおフンさんはドンさんの妻の兄にあたり、親戚関係でもある。