ホーチミン市公安は27日、同市5区在住の医者グエン・ダン・クエ氏(69歳)を、反国家宣伝容疑で逮捕した。1日付ベトナムネットが報じた。
同市公安はクエ氏の自宅の家宅捜査を行い、同氏が執筆した文書を含む政府を批判する文書約6万件を押収した。同氏は反政府団体と密接に連絡を取っていたと見られている。最近では、ワシントンポスト紙に人権について言及した記事を寄稿した。
その後、同市公安はクエ氏が高齢であることを考慮し、同日18時45分にクエ氏を釈放した。クエ氏はこれまでにも、国家の安全を脅かそうとした疑いで3度逮捕されている。
クエ氏は1966年に医師学校を卒業後、世界保健機関(WTO)の支援によりベルギーで内分泌学を学んだ。その後はホーチミン市のチョーライ病院に勤務、サイゴン医科大学で教鞭をとっていたこともある。