文化スポーツ観光省の美術写真・展覧会局はこのほど、ベトナムの正装選択プログラムを策定する機関に指定された。これについて、同局のビー・キエン・タイン局長は、国家の正装を選定するため、デザイナー数百人を募って実施する大規模なデザイン・コンテストや国民の意見聴取などを実施する予定だと明かした。ダットベト紙(電子版)が報じた。
ベトナム正装選定プログラムの策定に向けて、同局は1月25日から30日にかけてハノイ市の文化芸術展示場で開催された「新春花・飲料フェスティバル」で、李(リー)朝、陳(チャン)朝、黎(レー)朝、阮(グエン)朝における民族衣装の資料写真のほか、アジア太平洋経済協力(APEC)会議、 東南アジア諸国連合(ASEAN)会議、またフン王(雄王)命日の式典で用いられる民族衣装の資料写真を展示した。
国家の正装のデザインに関して同局の官僚は、女性用アオザイはデザインを維持するが、男性用アオザイは中国の長袍(チャンパオ)に酷似しているため、ベトナムの伝統的な模様や色彩を取り入れた衣装に改良した方が良いとしている。
女性用のアオザイについては、時代に合わせてボートネックなどモダンな襟のデザインにするべきという意見が出ている一方で、昔ながらの高い襟で、冠婚葬祭から女子高生や客室乗務員、ツアー・ガイド、レセプショ二スト、フロントなどの制服まで広く着用されている、伝統的なアオザイこそ本当の「アオザイ」であり、デザインの変更に反対する意見も出ている。