南中部クアンガイ省ビンソン郡ビンチ村にあるズンクアット製油所の南側地区で19日から23日にかけて、同製油所が排出した二酸化硫黄(SO2)を含む排気を吸い込んだ住民が呼吸困難などの健康被害を訴える出来事があった。
これを受けてズンクアット経済区管理委員会環境観測技術センターは22日、大気中のSO2濃度を測定するため3カ所でサンプルを採取・測定した。その結果、ビンチ村バントゥオン都市センターにある環境観測技術センター前(製油所から南側に2.5キロメートル離れた場所)で採取したサンプルからは、ベトナムの許容基準(1立方メートル当たり350マイクログラム以下)を超える789.13マイクログラムのSO2が検出された。
2カ所めのビンチ村人民委員会事務所前(製油所から西南側に2キロメートル離れた場所)では406.02マイクログラム、3カ所目のビンチ村レトゥイ集落(製油所から東南側に3.5キロメートル離れた場所)では424.5マイクログラムが検出され、いずれも基準値を上回っていた。
住民らによると、同製油所がSO2を含む排気を排出するのはこれが初めてではなく以前にも何度もあったが、排気の分散が早く今回ほどの影響はなかったという。住民らは同製油所に対し、対策を講ずるよう申し入れた。