社会保険料の納付を滞らせている企業が日増しに増加している現状を受けて、ホーチミン市社会保険事務所はこのほど、同市人民委員会との間で社会保険料滞納企業への新たな対処策を協議した。双方は滞納保険料の徴収について協力を強化することで合意した。
現在は、社会保険事務所が保険料滞納企業リストを市労働傷病兵社会局査察部に提出した後、査察部が企業を査察、違反があれば最大2000万ドン(約8万4000円)の罰金を科している。しかし罰金を納付しても滞納した保険料(通常は罰金よりかなり多い金額)を納付しない企業が多く、実効性があがっていないのが現状だ。さらに裁判で敗訴し支払い命令を受けた企業でも、その判決を順守しないケースが多いという。
労働傷病兵社会局のグエン・バン・セー副局長は、同局査察部が滞納企業に対し10日以内に保険料の支払いを文書で要求し、実行されない場合は企業を査察し滞納保険料を徴収する案を提出した。社会保険事務所のカオ・バン・サン所長は、滞納期間が6カ月以上になってから査察することになっている現在の規則を3カ月に短縮することを提案した。
同事務所によると、1~9月の保険料滞納額は8736億ドン(約36億6500万円)に上る。そのため同事務所は保険料57億4000万ドン(約2410万円)を長期にわたって滞納していた企業23社を提訴し、36億6000万ドン(約1540万円)を徴収した。