公安省警備捜査局は18日、ベトナム造船産業グループ(ビナシン)傘下のカイラン造船産業社のトー・ギエム会長(51歳)を逮捕した。ビナシンの負債問題を巡って逮捕された同グループ幹部職員はこれで6人目となる。
ギエム容疑者には他の5人と同様、「経済に関する国の管理規定に故意に違反し国に重大な損害を与えた」疑いがかけられている。
警察の調べによると、カイラン造船産業社はカイラン・ディーゼル火力発電所建設案件について外国の業者と新品設備の売買契約を締結したが、実際に設置されたのは中古品で故障が多発し、同発電所の操業に悪影響を及ぼした。そのため、同発電所は2007年4月の操業開始からの3年間に620億ドン(約2億7000万円)の赤字を計上した。警察はギエム容疑者が当初から業者と通じており、新品の代わりに中古品を設置することで数百億ドン(数億円)を着服したとみている。