東南部ドンナイ省保健予防センターが同省内の複数の工業団地で実施した食品の安全衛生条件に関する調査により、工場従業員用食堂の一食当たりの原価が平均4000~5000ドン(約25~31円)で、最高でも6000ドン(約38円)に過ぎないことが分かった。
食堂側は最近の物価高騰が続く中で安い原価を維持するため、品質を落として原材料を仕入れている。このため食事の質は以前に比べて2、3割落ちていると見られる。また多くの食堂で生産地の明らかでない肉・魚・野菜が使われており、その品質や安全性は保証されておらず、食中毒や食品を介した伝染病が発生する危険性もある。
同省保健局のトゥ・タイン・チュオン局長は、「これは使用者側に関連する問題であるため、省の労働社会傷病兵局や労働連盟などにこの問題に関心を寄せるよう提案したところだ。こんな質の低い食事では労働効率も上がらないだろう」と語った。
同省には現在、約500カ所の従業員用食堂と98カ所の仕出し弁当施設がある。年初からこれまでに2回の集団食中毒事件が発生し、179人が被害に遭っている。