ホーチミン市保健局調査部は7日、4月に市内のバンハイン病院で豊胸手術を受けた妊娠16~17週の妊婦が術後10日目に容態が急変しその後死亡した事件に関連して、同病院と容態急変後に妊婦が搬送された115人民病院への立ち入り調査を実施した。
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死亡したS.B.Tさん(女性・22歳、ホーチミン市在住)の母親によると、Tさんは当時いつも通りに月経があり、豊胸手術の1か月前に受けた健康診断でも妊娠は確認されず、執刀医もTさんの妊娠に気付かなかったという。
Tさんは同市口腔外科病院のH医師に連れられてバンハイン病院へ豊胸手術に訪れ、術後は鎮痛剤と抗生物質を処方され帰宅したことが分かっている。その10日後に傷口が開き術後感染症を発症したTさんは、呼吸困難になり、一旦自宅のあるホックモン郡内の総合病院へ搬送された後、4月24日に115人民病院へ再搬送された。
115人民病院に搬送された時には重度の呼吸困難と低血圧により呼吸器を使用し、血液透析が施された。しかし症状は次第に悪化し意識不明に陥ったとされている。医師が処置を試みたが回復がみられなかったため、5月4日に家族はTさんを自宅へ連れ帰り、その後息を引き取った。
同市口腔外科病院によると、H医師はバンハイン病院での時間外労働を予め申請しており、同病院もH医師もTさんが妊娠していることは知らなかったと話している。
Tさんのフェイスブック(Facebook)では、4月24日の「うんざり」という言葉と涙を流す絵文字が最後の投稿となっている。
同市美容整形会の医師によると、豊胸手術は母体と胎児に影響を及ぼす可能性があることから妊娠中の女性には施術しないことが規定されているほか、問診の時点で患者に妊娠の有無を尋ねることが義務付けられている。さらに、妊娠の兆候は胸にも表れるため容易に発見できると指摘する。