- 「N-NOSE」を用いた2つの臨床研究開始へ
- 線虫が尿中のがん特有の匂いを検知
- ベトナムにおけるがんの早期発見に期待
線虫および線虫嗅覚センサーを利用したがん検査の研究・開発・販売を手掛ける株式会社HIROTSUバイオサイエンス(東京都千代田区)は9月26日、ハノイ医科大学と乳業大手THグループ(TH Group)との間で、「N-NOSE」を用いたがんスクリーニングの共同研究に関する覚書(MOU)を締結した。
(C) HIROTSUバイオサイエンス |
今後、ハノイ医科大学で実施される「N-NOSE」を用いた2つの臨床研究が始まる。
「N-NOSE」は、嗅覚の優れた線虫(C. elegans)が、人の尿中に含まれるがん特有の匂いを高精度に検知することを利用したがん検査。尿を提出するだけで、簡便・安価・高精度・全身網羅的に早期がんリスクを調べることが可能だ。
この研究プロジェクトでは、500サンプルを対象とした「N-NOSE」一次スクリーニングと、200サンプルを用いた「N-NOSEプラス」肝臓検査を実施する。この取り組みは、ベトナム保健省からの全面的な支援を受けており、現在、倫理委員会の承認を待ちながら、研究開始に向けた準備を進めている。
今回の覚書の締結により、ベトナムにおけるがんの早期発見に大きな影響を与えることが期待されている。