- 履き物生産シェア、ベトナムが39%
- アパレルはカンボジアが23%でトップ
- 労働者数はベトナムが10万人超で最多
ドイツのスポーツウェア大手アディダス(Adidas)が先般発表した2024年度の決算資料によると、同社の営業利益は前年の4倍近くの約13億4000万ユーロ(約2140億円)に増加した。フットウェア部門の生産シェアでは、ベトナムが39%を占めて、インドネシア(32%)や中国(14%)を上回りトップとなっている。
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全体の生産シェアでもベトナムは27%となっており、前年の26%から微増でトップ。以下、インドネシア(19%)、中国(16%)と続き、残り37%はその他の国・地域となっている。アディダスによると、生産地の90%はアジアの国々とのこと。
前述の通り、フットウェアの生産シェアに関してはベトナムが39%でトップ。この割合は年々増加傾向にあり、ベトナムは2023年に38%となって、インドネシア(34%)を追い抜き、生産シェアトップに躍り出た。生産シェアはベトナムが年々微増しているのに対し、インドネシアは年々微減している。
ただし、アパレル部門の生産シェアを見てみると、カンボジアが23%でトップに立っており、ベトナムは18%で2位。カンボジアの生産シェアは、2021年が21%、2022年が22%、2023年が23%だった。またアクセサリー・ギア部門では、トルコ(26%)、中国(23%)、パキスタン(21%)が3大生産拠点となっている。
労働力では、2023年末時点でベトナムの生産拠点が15か所となっており、労働者数10万4466人を抱えて最多。以下、インドネシアが生産拠点9か所で労働者数9万6698人、カンボジアが同8か所・3万9152人、中国が13か所・3万1755人と続いた。
ベトナムのアディダス工場では、労働者に対して地域の最低賃金を+73~84%上回る賃金を支払っており、給料も前年より増えている。また、ベトナムでは労働者全員が社会保険に加入しており、各工場に労働組合があるという。