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南中部高原地方ダクラク省バンメトート市の名物である麺料理「ブンチア(Bun chia)」は、骨付き肉の煮方やスープが北中部地方トゥアティエン・フエ省の名物「ブンボーフエ(Bun bo Hue)」と似ているとされがちだが、ブンチアにはブンチアにしかない特徴がある。
ブンチアは「ブンボーチア(Bun bo chia)」とも呼ばれる。最初に巨大な骨付き肉が目に入り、次に豚と牛の骨を煮込んだスープに目を奪われる。ベニノキの種子から作られる赤色のオイルを少し加えると、よりうまみが増す。米麺と大盛りの生野菜を一緒に食べれば、脂っこさも軽減される。
ブンボーフエにはアキアミ発酵調味料「マムルオック(Mam ruoc)」を加えるのに対し、ブンチアのスープは発酵調味料が少なく、あっさりしており、優しい甘さだ。一方で、マイルドながらも骨から煮込んだだしの甘味が舌に残る。
1杯でちょうどお腹がいっぱいになり、飽きることなく食べきれる。骨付き肉は柔らかく煮込まれ、スープの味がしみており、まだ熱々のうちに食べるのがおすすめ。
ブンチアは素朴な料理だが、バンメトート市を訪れたら忘れずに食べたい一品だ。