ベトナムの各高級ホテルの昨年の宿泊料金は前年に比べ平均31.9%下がっているが、ホテル側はその他のサービス提供でそれをカバーしている。米大手会計事務所グラント・ソントンが8日発表した「ベトナム観光業調査結果」でそんな姿が明らかになった。この調査は全国の3~5つ星のホテルやリゾート69カ所(客室数約8000室)を対象に実施したもの。
3~5つ星ホテルの宿泊料金はいずれも下がっているが、5つ星の下げ幅が最も大きく31.9%、4つ星は12.1%、3つ星は2.9%の値下げ率。地域別では、中部と南部の下げ幅が大きい。ホーチミン市は29%、ホイアン市(南中部クアンナム省)とダナン市(中部)は29~32%下がっているが、ハノイ市では18.2%の下げ幅にとどまっている。客室稼働率は5つ星が6.3%、4つ星が14.1%いずれも減少しているのに対し、3つ星は逆に2.1%増加している。
宿泊サービスの売上高が伸び悩む中、ホテルが提供するさまざまなサービスの売上比率が高まっている。レストランの売上高が全体に占める割合は前年より8.9%増加、スパ・宴会・セミナー・ビジネスサービスセンター・観光サービスなどの売上高の割合も8.2%増加している。