![]() (C) tuoitre ![]() |
![]() (C) tuoitre ![]() |
「私の脚に今も残るけがの後遺症は、事故によるものかもしれませんし、あるいは戦争の痕跡なのかもしれません。いずれにしても、こうして祖国に戻り、自分と同じように海外で養子になったたくさんの兄弟姉妹とともにここに立つことができるのは、この上ない幸運です。きっとあの事故のとき、死神様はまだ私のことを呼んでいなかったんでしょう」とステファニーさん。
同じくベトナム系フランス人のサンディ・ラフォンさん(女性)は今回、夫と、13歳と9歳の2人の息子を連れて追悼式に参加した。「世界中に暮らしている、私と同じように孤児から養子になった兄弟姉妹と再会することができて、とても嬉しいです。事故で亡くなった皆にも、心から哀悼の意を表したいです」とサンディさんは語る。
ベトナム系米国人のケビン・マースさん(男性・50歳)は、妻と、9歳と6歳の2人の娘とともに追悼式に参加した。ケビンさんが追悼式に参加するのは10回目だ。ケビンさんは、自分の故郷について家族にもっと知ってもらいたいという思いから、家族で参加したという。
「娘2人がベトナムを訪れたのは今回が初めてです。こうして家族全員で来ることができてとても幸せです。2019年にベトナムへの帰国を計画しましたが、残念ながら新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行してしまいました。そして今この瞬間、ここに立つことができて感無量です」とケビンさんは打ち明ける。
先のモニカさんは、追悼式で思いがあふれた。「何と言えばいいのかわかりませんが、きっと、生きているということ、健康であるということ、そして今この瞬間にここに立っているということが、何よりも幸せなんだと思います」とモニカさんは語った。