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もともと社交的でもなく、日々家族の世話のことだけを考えていたトゥオンさんは、旅のおかげで以前と比べて活発になり、人生が楽しくなり、より健康になったという。ゾアインさんも、たくさん旅に出てたくさん動いたおかげで、体重が100kgから70kgまで減り、身体も健康になったと誇らしげだ。
夫婦の娘であるトゥオン・ビーさん(24歳)はこう語る。「年を取った両親が心も身体も健康で元気で、一緒に旅に出るというのはとてもすてきです。だから私たち姉妹はいつも、両親がもっとたくさん旅に出かけられるように応援しているんです」。
ビーさん姉妹は両親を応援してはいるものの、心配もしている。娘たちに安心してもらうため、ゾアインさん夫婦は旅に出るたびに、1日の始まりと終わりに必ずフェイスブック(Facebook)に写真を投稿している。
旅の途中、夫婦はお金を節約するため質素な食事をとり、夜は安宿に泊まる。夫婦で道端に座って軽食をとりながら、ふと若いころのたくさんの思い出を振り返ってみると、不思議なほどに幸せで平穏だったと感じたという。
ゾアインさんは節約を優先してはいるものの、健康なうちに行っておかなければと、西北部地方ラオカイ省にあるベトナム最高峰のファンシーパン山(Fansipan)など、有名な観光地の入場チケットに大きな出費をすることもいとわない。
トゥオンさんは、夫が運転するバイクの後部に座っているときも宿に着いたときも、夫を気にかける。「背中をさすってあげるわね」と声をかけて背中をさする、こうした優しい言葉と小さな気遣いで、夫婦の間にはいつも温かい愛があふれているのだ。