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生まれた時から両脚がなかったファム・ティ・トゥー・トゥイさん(女性・1997年生まれ)は、生後間もなくホーチミン市のツーズー病院に置き去りにされた。それでも、トゥイさんは今も自分を捨てた母親を心から愛しているという。
「小さい時、よく友達から父親も母親もいないことでからかわれ、どうして母は私を生んだのかと自問していました。大きくなってからは、きっと母は何かしらの困難を抱えていて、私を育てられない事情があったんだと考えるようになりました。何にせよ、私は今でも母のことを心から愛しています」とトゥイさんは語る。
トゥイさんは今、自閉症の子供たちの教員としてホーチミン市ビンタイン区にあるアンニエン教育心理学応用センターで働いている。膝から下がないトゥイさんにとって、毎日膝頭を使って歩くのはかなり大変で、1歩1歩の歩みもゆっくりだが、それでも自信に満ち溢れ、楽しそうに生き、ポジティブなエネルギーをまとっているトゥイさんに、多くの人が尊敬の念を抱いている。
「生まれてすぐ、私はツーズー病院に捨てられました。幸いなことに、トゥードゥック市にあるタムビン児童養護センターが私を引き取り、育ててくれました。12歳の時、障がい者の生活施設であるツーズー病院平和村の一員になりました」とトゥイさん。
トゥイさんは平和村で暮らす中で、どうして自分は捨てられ、障がいを持っているんだろうと自問することはあったものの、心の奥底では自分を嫌いになることはなく、自分は特別なんだと感じていたという。「私は日頃から特別な子供たちと接することが多いですが、彼らにとって私の見た目は親しみやすく、共感もしやすいんです」と、身長110cmのトゥイさんは話す。