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ダットさんは走る前に、バインミー(ベトナム風サンドイッチ)1つ、バナナ4本、アルカリイオン水1本、ドライフード、ビスケット、チョコレートを用意した。それから、屋上で他の人と居合わせた場合に備えてマスクと除菌スプレーも用意した。
また、10km走るごとに着替えようとシャツ4枚を準備したのだが、この「戦術」は、単に乾いた服を着て走れるというだけでなく、定期的に着替える動作が入ることで、ロボットのように行ったり来たりするだけという退屈な心理を和らげるのにも役立った。
ダットさんは、ベランダや庭、屋上、マッサージベッドの周り、さらには刑務所内でマラソンをしたという海外のユニークな話を過去に読んだことがあった。「ベトナムでは外で快適にジョギングができるので、こういった話は遠いところだけの話だと思っていました。でもまさか、自分やマラソン仲間たちが同じ状況に陥る日が来るなんて思ってもいませんでした」とダットさんは語る。
こうした中、皆が家でもトレーニングできるよう、ダットさんは友人とともにワークアウトのプログラムを作成した。ダットさんたちは、家でのトレーニングを通じて、感染症予防に向けて健康を改善し、免疫を高めることを奨励している。