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ディンさんは、「屋根の上はフライパンのようで、私はまるでその上に乗った肉のようでした」と振り返る。そんな彼は15年ぶりに命の恩人と再会し、心からの謝辞を述べた。
これに対してフォンさんは、「やるべきことをやっただけです。立派な人になってくれて何よりです」と話した。フォンさんにとってディンさんが初めて救出することができた被害者だったこともあり、フォンさん自身もずっと彼との再会を望んでいたのだという。
ディンさんは救出されてチョーライ病院に救急搬送された直後、同せいしていた恋人から妊娠していることを告げられた。双子の父となった彼は、「助けられたことを心に刻んで、責任を持って生きています」と話す。
ITCビルは大火災の後に取り壊され、跡地は長らく駐車場として使用されてきたが、ベトナム不動産インフラ開発グループ(VIPD)傘下のサイゴン・キムクオン社(Saigon Diamond)が2016年12月に複合施設「SJCタワー(SJC Tower)」案件を着工した。
同案件は、地下6階建て、地上54階建て、高さ200mの規模で、ショッピングセンターやオフィス、マンション、レストラン、ホテルなどの施設を併設する。投資総額は5兆3000億VND(約266億円)。4年後に完成・開業する見通しだ。
なお、ホーチミン市消防警察機関によると、2017年1~6月期に同市で発生した火災事故は2364件に上り、2016年通年の8割に相当するという。これにより、51人が死亡、95人が負傷している。