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2009年にクラブの活動が下火になった時、キエンさんは数人の友人とマンガ創作グループを立ち上げた。徐々に人気が広がり、翌2010年にアイデアを形にすることを目的に、アイデアプロダクション社を設立した。ただ、資金が不足してすぐに自分達のマンガを出版することはできなかった。
日本や韓国や米国のマンガが国内市場の大半を占める中、キエンさん達はベトナム人の生活を背景にした国産マンガを出版したいと努力を続け、ようやくいくつかの作品の出版に漕ぎ付けた。
彼らの作品には、ハノイの見慣れた路地や建物が背景に現われ、ベトナム文化が反映されている。またストーリーは、歴史的な出来事や毎日の生活に即したテーマなどを題材にしている。
7月に出版した「ネクスト」という作品は、キエンさんの自信作だ。高校生が将来の夢に向かって生きる姿を描いている。この作品を読んで、自分の夢を追うことの意義や、自分を助けてくれる人達がいることを忘れずにいることの大切さ、そして困難を克服して成功する可能性を感じて欲しいという。