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昨年末、「三本のほうき」は全く新しい姿になって帰ってきた。魔法の世界にふさわしい黒の外装。オリジナルの陶器の飾りも凝っている。インテリアには古木が使われ、星のペイントなどが施され、夢の世界に足を踏み入れたような気分にさせられる。木の工房、パン工房、上映ルーム、たくさんのオリジナルメニューがあるバーもある。
「三本のほうき」はたちまち若者の人気スポットとなった。週末には大人や家族連れも多く訪れる。アインさんはこの夢の館のために、独自の世界観を演出している。仮想世界の中には、銀行や政府もあり、それはさながら中世の街のようだ。
来客はそれぞれのキャラクターを演じる。木工職人、パン職人、花屋、魔法使い、妖精などだ。この世界の住人はスタッフから客まで様々な属性を持ち、現実世界とは別名を名乗る。アインさん自身もここではサオ・チュオイという別の人物となる。
「三本のほうき」はレストラン、カフェ、エンターテイメント施設の3つのセクションから成る。大人が子供に戻れる場所であり、若者が楽しみながら学べる場所でもある。バー「ボロボーラ」では美味しい食事やお酒を楽しむことができ、3D映画を鑑賞したり、最新のアートを楽しむこともできる。本やゲームのある部屋、スポーツができる部屋もある。
新生「三本のほうき」の滑り出しは好調だ。登録した住人は2500人に上る。「これまでには無かったものなので、世間の反応は全く予想できませんでした。それでも、自信はありました。夢中になる心と強い信念でやりぬけば、きっと成功できると思っています」