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- チン首相が台風3号の被災地を視察
- クアンニン省などで特に大きな被害
- 被害克服で国家予算から支援金拠出
一時は「猛烈な勢力」にまで発達し、7日から8日にかけてベトナム北部で猛威を振るった台風3号(アジア名:ヤギ、日本では台風11号)の被害克服が急ピッチで進められている。
被災地となった省・市では、軍や警察だけでなく、ごみ収集や街路樹管理、電力・通信会社の作業員・ボランティアらが協力して被害克服に当たっている。
ファム・ミン・チン首相は8日、被害が特に大きかった東北部地方クアンニン省と北部紅河デルタ地方ハイフォン市を視察。復旧作業を直接指導するとともに、被災者を慰問し、復旧作業に当たる人々を激励した。
首相は被害克服に向けて国家予算を拠出し、クアンニン省とハイフォン市に1000億VND(約5億8000万円)ずつを支給するよう指導。これに対し、クアンニン省当局は国家予算から拠出される支援金は、自然災害に苦しむ他の地域に譲りたいとの希望を示した。
財政省は現在、首相の指示のもと、国家予算を拠出して被災地向けの支援金支給を進めている。第1弾として西北部地方ソンラ省と同ディエンビエン省に100億VND(約5800万円)ずつが支給された。
今回の台風は、通信インフラにも甚大な被害をもたらした。省・市間を結ぶ光ファイバーケーブル7本と、省・市内を結ぶ光ファイバーケーブル12本が切断されたが、タイムリーなバックアップ計画により通信の遮断はなかった。
首相は関連機関に対し、鉄砲水や土砂崩れのリスクに対応すべく、引き続き警戒を強めるよう指導。関連省庁や地方自治体は、被害の実態調査を徹底し、生活や生産を正常状態に戻すべく、権限内で自然災害に備えた備蓄(資金や物品など)を使用して、必要に応じて補充を提案することが求められる。
なお、首相は、台風の影響を直接受けなかった省・市の住民や企業などに対し、積極的な被災地支援を呼びかけている。