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- タインニエン紙元編集長2人を逮捕
- 公有地の不正売却で国に大損失
- 公的資産を回収すべく捜査範囲を拡大
ベトナム青年連合会傘下の国営大手新聞「タインニエン(Thanh Nien)」が管理していたホーチミン市の公有地が外部に売り飛ばされた事件で、同市警察は16日、同紙の元編集長と前編集長の2人を逮捕したと明らかにした。
逮捕されたのは、◇グエン・コン・ケー容疑者(男)とグエン・クアン・トン容疑者(男)。ケー容疑者はタインニエン紙の共同創業者で、1988~2008年に編集長を務めていた。現在はタインニエンメディア(Thanh Nien Media)の会長を務めている。一方のトン容疑者は、ケー容疑者の後任として2009~2021年に編集長を務めていた。
容疑者らは、公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした容疑で捜査を受けている。
問題の土地は、4区6街区ベンバンドン(Ben Van Don)通り151-153-155番地の区画。タインニエン紙は2008年、同区画に本社ビルを建設するためとして、同紙が株式51.0%を保有するタインニエンメディアおよび「某社」と共同出資し、「タインニエン不動産」を設立した。
しかし、容疑者らはその後、規定に違反して競売を行うことなくタインニエン不動産株を外部に売り出した。これにより、外部の会社が国の資産を完全に掌握し、国が大きな損失を抱えることになった。
同市警察は事件に関与した者を処分し、公的資産を回収すべく、捜査範囲を拡大している。
なお、問題の土地には現在、ノバランド不動産投資グループ[NVL](Novaland Group)が開発した高級マンション「リバーゲート・レジデンス(River Gate Residence)」が立地している。