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北中部地方トゥアティエン・フエ省警察は10日、2つの腎臓斡旋ルートを同時に摘発し、容疑者5人を逮捕したと発表した。容疑者らは、人間の臓器売買に係わった容疑などで捜査を受けている。
このうち、チュオン・ティ・トゥイ・チン容疑者(女・30歳、南中部高原地方ビントゥアン省出身)が率いるルートでは、同容疑者を含む3人が逮捕された。チン容疑者らは、フエ市アンドン街区(phuong An Dong)にあるマンションを借りて逮捕時まで共同生活をしていた。
容疑者らは2018年から腎臓斡旋を始め、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を介したり、地元病院に通ったりすることで、腎臓提供希望者と移植希望者、また代理母と代理出産希望者を探し、双方のマッチングを行っていた。
腎臓は1つで9億~14億VND(約560万~860万円)で取引。一方、代理出産のサービス料金は4億5000万~6億VND(約280万~370万円)、卵子提供のサービス料金は2500万VND(約15万4000円)だった。
今回摘発されたもう1つの斡旋ルートでは、グエン・ティ・トゥー・ハー容疑者(女・37歳、同地方クアンビン出身)とグエン・バン・ニン容疑者(男・25歳、南部メコンデルタ地方ソクチャン省出身)の2人が逮捕された。フエ市に住む2人は内縁の夫婦関係にあり、2020年から腎臓斡旋を始めた。
こちらのルートでは、腎臓1つ9億~13億VND(約560万~800万円)で取引されていた。ここから臓器提供者に報酬として4億5000万VND(約280万円)を渡し、容疑者らが残りの金額を受け取っていた。診療費や手術費、腎臓提供者の生活補助費など諸費用を差し引くと、斡旋1件につき1億VND(約62万円)の利益を得ていたという。
2つの斡旋ルートは摘発までに多数の取引を成立させたことが確認されている。