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北中部地方クアンチ省ゾーリン郡にあるチュオンソン国家烈士墓地の近くに、砲弾の空薬きょうを柱にして建てられた施設「戦争の記憶・砲弾の家」が、7月に一般公開された。面積は300m2余りで、内部にはベトナム戦争時代のランプやラジオ、水筒、電話、工具など数千点の遺物と写真が展示されている。
この施設を作ったのはクアンチ省ビンリン郡ビンソン村在住のチャン・コン・チュックさん(男性・54歳)。チュックさんは、兄弟6人を戦争や爆撃で失い、母親は「ベトナム英雄の母」の称号を得ている。
チュックさんは20年以上前から、国内に残された空薬きょうなどを展示する「砲弾の家」を建設する夢を温め、こつこつと収集してきた。2019年に建設の準備が整ったが、新型コロナ禍のため延期を余儀なくされ、2023年になって友人らと実行に移した。
空薬きょうで作った柱は30本ほど。1本の柱は4~6個の薬きょうを組み合わせて作った。火薬はもちろん残っていないが、600kgを超える巨大な薬きょうもあり、移動に重機が必要だった。余った薬きょうで、屋敷の周りに柵を設ける予定だという。