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インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)の20日の発表によると、「アジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)」で新たに2件のトラブルが見つかった。具体的な復旧時期は未定となっている。
トラブルが見つかったのは、S1.9支線とS9支線。これに先立ち、APGでは6月にもダナン沖のS7支線でトラブルが発生していた。S7支線については、8月末から9月初めにかけて復旧作業が完了するとされていたが、新たなトラブルの発生により、APGの復旧時期はさらにずれ込むと見られている。
3本の支線で同時にトラブルが発生したことで、ベトナムとシンガポールを結ぶ接続容量に影響が生じている。しかし、通信業者は、昨年から光海底ケーブルの断線トラブルが相次いで発生していることを受けて、既にバックアッププランを用意しているため、今回のトラブルによる利用者への影響は少ないとしている。
ベトナムは合わせて5本の海底ケーブルに接続しているが、2023年初めには、5本全てでトラブルが発生。このうち4本は既に通信状態が安定したが、APGは直近8か月で何度もトラブルが発生しており、依然として完全復旧に至っていない。
2016年に運用が開始されたAPGは、総延長約1万0400km、総設計容量54.8Tbps。陸揚げ地は日本、韓国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポールで、故障原因となる地震や台風などの多発地域を回避するルートに敷設されているが、毎年トラブルが頻発している。