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ハノイ市ロンビエン区ベトフン都市区で14日夕方に身代金目的で男児を誘拐し、翌日逮捕されたグエン・ドゥック・チュン容疑者(男・31歳)が、北部紅河デルタ地方ビンフック省の現役警察官であることが分かった。
ハノイ市警察が16日に明らかにした。チュン容疑者は当初、自分の職業を隠していたが、同市警察が身元を確認し、報道陣に情報を提供した。
ハノイ市警察によると、同容疑者はビンフック省警察の警察官として交通警察部に所属していた。ハノイ市警察はビンフック省警察に公文書を送付し、同容疑者の人民公安としての軍籍を剥奪するよう求めた。
チュン容疑者は借金を抱えており、犯行を計画した。同容疑者は、富裕層が多く、庭付き一戸建てが建ち並ぶロンビエン区ベトフン都市区に目をつけ、ゴム弾や手袋、粘着テープなどを用意した。事件当日の夕方、車を運転しながら標的を物色し、自宅の前で自転車で遊んでいたN・T・P君(7歳)を見つけ、P君を車の中に引きずり込んで逃走した。
P君から親の電話番号を聞きだすと、電話をかけて身代金150億VND(約9100万円)を要求した。P君の両親は警察に通報し、警察の指示に従って行動した。
自転車に乗っていたP君を無理やり乗用車に乗せるという大胆な犯行だったため、ハノイ市警察は200人を動員して捜査にあたった。数時間後の翌日早朝、警察は北部紅河デルタ地方ハナム省ドンバン町のドンバン工業団地でP君を無事保護するとともに、容疑者を取り押さえて逮捕した。
その際に警察官1人が容疑者に撃たれて大腿部を負傷した。なお、容疑者はP君一家とは顔見知りではないという。