(C)Zing |
南中部沿岸地方クアンガイ省クアンガイ市ティンケー村(xa Tinh Khe)のソンミ証跡地区で16日、「ソンミ村虐殺事件」55周年の追悼式が行われ、米国の退役軍人や犠牲者の遺族らが線香を手向けた。
ソンミ村虐殺事件は、ベトナム戦争中の1968年3月16日に米軍によって504人の村人が虐殺された事件。犠牲者の多くは女性や子ども、高齢者だった。また、数百棟の住居や畑が焼かれ、数千頭の家畜や家禽が殺された。
追悼式では、例年と同じく米退役軍人のマイク・ベーム(Mike Boehm)氏がバイオリンを演奏して犠牲者を追悼した。同氏は過去30年間にわたり、毎年追悼式に参加して、演奏で犠牲者の魂を慰めている。
ベーム氏は「この命が続く限り、毎年クアンガイ省を訪れて、戦争被害の克服を呼び掛けていきたい」と述べた。
同じく退役軍人であるポール・ヘイデン(Paul Hayden)氏は、「1968年3月に私自身もクアンガイ省の戦場にいた。米軍がこの地で多くの女性や子供を殺害したことを知ってショックを受け、深い悲しみを背負い続けている」と語った。
ヘイデン氏もこれまで複数回にわたり同省を訪れており、貧困層や枯葉剤の被害者の支援を行っている。
3 月中旬には、国内外から多くの観光客が同省に足を運び、ソンミ遺物博物館を訪れる。博物館には、犠牲者の多くの遺物と従軍記者のロナルド ・L・ヘベルレ(Ronald L. Haeberle)氏が撮影した虐殺の写真が展示されている。