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アジア動物基金(Animals Asia Foundation=AAF)はこのほど、ハノイ市森林保護支局と協力し、同市フックト郡フントゥオン村(xa Phung Thuong, huyen Phuc Tho)の民家で20年以上も監禁・飼育されていたクマ5頭を保護し、クマ保護センターに輸送した。
クマ5頭は子供のころから商業目的で監禁・飼育されていたと見られ、年齢は30~35歳だという。クマたちは身体の毛が抜け落ち、皮膚に炎症が起きている状態だった。クマ保護センターで獣医師による診察を行い、クマたちの正確な健康状態を評価する。
過去2年間に、AAFとハノイ市森林保護支局は14頭のクマを保護してきた。現在もフックト郡だけで116頭のクマが飼育下にあるといい、当局は引き続き保護活動と飼育世帯の定期的な検査を実施している。
なお、全国では「熊胆(胆汁)」を採取する目的で数百頭のクマが監禁・飼育されている。「熊胆」はクマ由来の動物性生薬で、滋養強壮剤として酒などに混ぜて摂取すると肝臓病などに効果があるとされている。商業的な「熊胆」の採取は2005年から禁止されたが、クマの飼育自体は禁止されていない。