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ラオスとの国境に面する北中部地方ゲアン省クエフォン郡チーレー村フオイモイ村落で7日、陣痛を迎えた18歳の妊婦が約15km離れた診療所まで向かう途中の担架の上で出産した。妊婦は担架に乗せられ、村人20人が交代で険しい山道を運んでいたが、出発から4kmほどで赤ん坊を産み落とした。
同村在住のバー・イー・クーさん(18歳)は、予定日を半月ほど過ぎた6日に陣痛を迎えた。夫のアイン・ソン・バー・マイさん(25歳)は、自宅出産を希望していたので、妻を医療機関に連れて行かなかった。
翌日の昼ごろ、妻が激しいお腹の痛みを訴えたため、夫は親戚や近所の人々に連絡して、妻を自宅から約15km離れた診療所まで運ぶべく助けを求めた。妊婦は、お腹の痛みがひどくてバイクに乗れず、道中の道路が整備されていないことから自動車を家まで向かわせることも出来なかった。そのため、村民らは傘や木材で即席の担架を作り、妊婦を乗せて徒歩で診療時まで向かうことにした。
出発して1時間後、約4km進んだところで、お産が始まったため、移動をやめてその場で出産することになった。通行人も助けに入る中、約20分後、無事に体重4100gの男児を出産。へその緒を切って赤ん坊を布に包んで温めると、約30分後に母子は担架に乗ったまま自宅に戻った。マイさんによると、母子ともに健康だという。
少数民族モン族の若い夫婦は、村の風習に従って男児の名前を付けるとのこと。夫婦は昨年結婚したばかり。生活が苦しかったので、東南部地方ビンフオック省に出稼ぎに行き、出産準備のためテト(旧正月)に故郷に戻っていた。