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ホーチミン市警察は12月1日に記者会見を開き、債務返済が遅れている顧客を違法な手段で脅迫したとして、弁護士事務所「パワー・ロー(Power Law)」の従業員13人が誹謗中傷容疑で起訴されたと発表した。
同社は弁護士事務所として登記されているが、弁護士資格を持つスタッフは3人のみ。同社は、商業銀行やファイナンス会社、フィンテック(ファイナンス・テクノロジー・サービス=ITを活用した金融サービス)のアプリを介した小口融資会社などと提携し、債権取り立ての代行や債権買取を主な事業としている。
警察はこれに先立つ11月19日、同社オフィス(12区アンフードン街区)の立ち入り検査を実施した。
検査の結果、従業員35人が債務者を脅迫して債権を回収する目的で、本人やその家族などの写真を使った合成写真を作成したり、事実と異なる情報を流布したりしていたことが確認された。違法行為の確実な証拠がある13人は誹謗中傷容疑で起訴され、このうち11人が逮捕、幼い子供を育てている2人は在宅起訴となった。
同事件の被害者は約300人に上り、警察はこのうち14人と連絡を取って捜査協力を求めた。警察は残る被害者についても、警察に被害を届けて捜査に協力するよう求めている。
同市警察はヤミ金融に対する取り締まりを強化している。同事件とは別に、同市警察は11月4日、韓国系ファイナンス会社の未来アセット金融ベトナム(Mirae Asset Finance Vietnam=MAFV)の債権回収部門のオフィス(4区)の立ち入り検査を実施し、債務返済が遅れている顧客を違法な手段で脅迫したとして、同社従業員の男女13人を誹謗中傷容疑で逮捕している。