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ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の機内で、刃渡り20cm程の果物ナイフを使用している乗客の画像がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿され、波紋を呼んでいる。機内に刃物を持ち込むことは航空安全上の重大な違反に当たる。
問題の画像は、7月18日朝のホーチミン発ハノイ行きのVN208便の機内で、同機に乗り合わせた男性客が撮影してSNSに投稿したもの。この画像について、HVNと南部空港当局、タンソンニャット国際空港セキュリティセンターの代表者らは地元メディアに対し、事実関係を確認中とした。
画像では、年配の女性客が機内で果物ナイフを使っている姿が写されている。客室乗務員がすぐにナイフを取り上げたとのことだが、本来なら、保安検査場で発見して没収していなければならない。
空港セキュリティセンターは、今回の件に関する情報を指導部に報告。同日午後に南部空港当局も調査に乗り出した。現行規定では、乗客が機内に刃物を手荷物として持ち込むことは、テロ対策や安全確保の観点から禁止されている。
画像を撮影した男性客によると、この女性客は離陸後間もなく、機体の高度が安定していないときに果物ナイフを取り出し、果物の皮をむいて食べ始めた。その光景にショックを受けた男性客は、女性がどうやって刃物を機内に持ち込んだのか疑問に思いつつも、機体が安定するのを待って、コールボタンを押して客室乗務員に知らせた。
なお、機内に刃物を持ち込む行為は、航空安全について定めた法律に違反することとなり、700万~1000万VND(約4万1400~5万9200円)の罰金が科される可能性があるという。
これを受けて同空港当局は、保安検査場の男性職員を19日から停職処分とした。この職員は13年の実務経験があり、監視カメラでは正しい位置と姿勢で手荷物検査の作業にあたっていたことがわかっている。