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フン・ドゥック・ティエン農業農村開発次官は1日、ベトナムがアフリカ豚熱(ASF)のワクチン開発に成功したと明らかにした。3日に正式に発表し、ワクチンの流通許可を出す予定だ。商品名は「NAVET-ASFVAC」で、中央獣医薬株式会社(Navetco)が商業生産する。
ティエン次官によると、ASFウイルスとワクチン開発に関する研究論文はこれまでに世界で4000本以上発表されてきたが、商業ワクチンはまだ存在しない。ベトナムは2020年2月から米国の専門家らと共にASFワクチンの開発に取り組んだ。Navetcoは、5回の治験でワクチン接種の効果を確認したとしている。
農業農村開発省は科学評議会を設置し、多くの科学者の参加を得てワクチンを評価。世界的に権威のある科学誌に結果を発表した。ベトナム獣医局は5月に、米農務省農業研究局からNAVET-ASFVACワクチンの安全性と効果について確認したとの書簡を受け取った。
獣医局は第1期として、生後8~10週間の豚に約60万本のこのワクチンを接種して結果を農業農村開発省に報告し、全国展開するかどうかの指示を仰ぐ方針だ。
ベトナムでASFは2019年7月に発生し、7か月で全国63省・市に拡大した。2021年には60省・市に広がり、前年の3.2倍余りの28万8660頭を殺処分した。損害額は30兆VND(約1670億円)に上り、350万世帯の養豚農家や数百社の養豚業者に悪影響を及ぼした。