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ホーチミン市の都市鉄道(メトロ)が開通後も、移動には引き続きバイクを使うという意見が市民の間で圧倒的に多いことが、大学の調査で明らかとなった。
ベトナム・フランス研究所(Institut Français du Vietnam)が27日に開催した「バイク‐メトロ‐交通の課題」と題したセミナーで、ベトナム・ドイツ大学(Vietnamese-German University=VGU)傘下の交通運輸研究開発センターのブー・アイン・トゥアン所長が演説し、ベトナムにバイク文化が深く根付いている現状を伝えた。
同大学が国内主要6都市の約2000人を対象に実施した2018年の調査結果では、ホーチミン市で2030年までにバス路線網が2~3倍に拡大、メトロ6~7路線が開通し、駐車料金が3倍に上昇すると仮定した上で調査を行ったが、それでも対象者の70%が引き続きバイクを利用すると回答した。
実際に近年、市民の生活水準向上に伴い、自動車の需要が着実に伸びているが、自動車を持っていてもなお、小回りが利いて便利なバイクの利用を続ける人が多い。
バイクを好む理由として、路地でも移動しやすいこと、公共交通機関と違って好きな時に出かけられ、乗り換えの必要もなく、目的地に直接到達できることなどが挙げられる。
トゥアン所長は、大気汚染対策に向けて、公共交通機関を充実化させると共に、バイク登録料の引き上げや違法駐車場の取り締まり強化、駐車料金の引き上げ、ガス排出料金の徴収などでバイク利用を不利にする政策を導入する必要性を主張した。
なお、ホーチミン市では2021年末時点で自動車約81万9000台、バイク約760万台が登録されており、前年末比でそれぞれ+3.5%、+2.0%増加した。