(C) laodong |
南中部高原地方コントゥム省でこの1年間に発生した地震の回数が、過去120年間の5倍に達し、震度も大きくなっている。
これは、ベトナム科学技術研究所(VAST)傘下の地球物理研究所が19日に自然災害防止国家指導委員会の会合で明らかにしたもの。
同省コンプロン郡(huyen Kon Plong)とその付近で地震が頻繁に発生するようになり、2021年4月以降は震度も大きくなっている。2021年にはマグニチュード2.5を超える地震が169回観測され、同地域では4月15日から4月18日までのわずか4日間に22回の地震が発生し、マグニチュード4.5の地震も観測された。
4月18日12時54分頃には、コンプロン郡で大きな地鳴りと共にマグニチュード4.5の地震が発生し、近隣の多くの地域でも揺れを感じた。震源の深さは8.1km。同郡では、同日6時13分、6時22分、11時57分にも地震が発生していた。
地球物理研究所は、地震が多発している原因について、断層や、新たに建設された水力発電所の貯水湖の水量によるものと見ている。
同研究所によると、コンプロン郡では今後も地震が多発し、マグニチュードが5.0~5.5を超える可能性もあると予想される。
同研究所はこの地域に3か所の地震観測所を設置しており、観測・警告と原因究明を続けている。観測・予報能力を増強させるために、さらに2か所を増設することを提案している。