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日本国内の企業が2020年に商工次官の息子を名乗る男らから医療用手袋の購入代金を騙し取られた事件で、ホーチミン市警察は8日、容疑者2人を詐欺・資産横領容疑で逮捕したことを明らかにした。
逮捕されたのは、グエン・ナム・フイ容疑者(男・39歳、1区在住)とグエン・クアン・タイ容疑者(男・39歳、5区在住)の2人。フイ容疑者の妻ドー・ティ・トゥー・マイ容疑者(女)も同じ容疑を持たれているが、幼児を養育中のため在宅起訴された。
捜査結果によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が拡大したことを背景に、日本国内のH社は2020年5月、国内の需要に対応すべく某ベトナム法人の日本人社長に医療用手袋のサプライヤーを紹介するよう依頼した。日本人社長はその後、知人の紹介でシー・メディカル(She Medical)に連絡を入れた。
シー・メディカルはフイ容疑者夫婦が所有している会社で、フイ容疑者が最高経営責任者(CEO)、妻のマイ容疑者が社長、タイ容疑者が市場開発部長をそれぞれ務めていた。
フイ容疑者は「商工次官の息子」と詐称し、医療用手袋を調達できると嘘をついた。これを信じた日本人社長は2020年6月、H社を代表してシー・メディカルとの間で医療用手袋購買契約を締結した。契約額は600万USD(約7億円)で、H社は保証金として先に180万USD(約2億1000万円)を支払った。
しかし、シー・メディカルは契約を履行せず、返金にも応じなかったため、H社は警察に詐欺被害を届け出た。