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アジア動物基金(AAF)は、南中部高原地方ダクラク省の「象乗りツアー」の撲滅を目指して、同省に資金援助する方針。「象乗りツアー」は長きにわたり同省に観光客を誘致してきたが、ゾウへの虐待や酷使が問題視されていた。
AAFのダクラク省地区代表者は11日、SNS上で出回っている動物虐待の様子を撮影した画像を非難。特に、同省で行われている「象乗りツアー」のゾウが虐待され傷ついている画像に対して強い憤りを示した。
AAFは今後5年以内の「象乗りツアー」から「ゾウに優しい観光モデル」への転換を目指して同省人民委員会と協力協定を締結済み。AFFは同省ブオンドン郡のヨックドン国立公園の協力を得て「ゾウに優しい観光モデル」を展開しており、プロジェクトの進捗を加速させている。
しかし、一部のゾウの飼い主が依然としてプロジェクトへの参加に難色を示しているため、AFFは省当局に法的根拠を示して、飼い主にプロジェクト参加を強制させるよう求めている。
AFFは2016年から現在までに、同省のゾウ保護活動に向けて35万USD(約4000万円)の資金を援助してきた。「ゾウに優しい観光モデル」への転換プロジェクトには今後、200万USD(約2億3000万円)余りの資金が投じられる見通し。
この資金は「象乗りツアー」廃業後、収入減が絶たれるゾウの飼い主らの生活支援などに充てられる。