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ホーチミン市ビンタン区に工場を構え、5万6000人の労働者を抱える台湾系の靴製造会社「ポウユエン・ベトナム(宝元ベトナム=Pouyuen Vietnam)」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が出たことから接触者の追跡と対策を急いでいる。封鎖エリアを除いて生産は継続するという。
感染者の女性はビンタン区アンラック街区在住で、8日夜に別の感染者関連の追跡調査で疑陽性となり、9日夜に保健省から感染者として発表された。これに先立ち、女性の夫も9日正午に陽性と発表された。
工場は8日夜から濃厚接触者のリストを作成し、Cエリア5階で勤務する141人に対して自宅待機を要請した。該当者は居住地の当局の指示に従い、集中隔離施設に移る。
また、追跡調査と監視カメラの映像などから、感染リスクのある工場労働者を特定し、14日間の自宅隔離を要請するとともに、検査を実施している。10日午前までの2日間に当局は3000人に検査を実施した。工場のCエリアは封鎖され、生産も停止している。
ホーチミン市疾病管制センター(HCDC)によると、感染源は外部で、工場内での直接の感染は確認されていないという。
同工場では感染者の発生前から当局の要請に応じて感染防止策を徹底していた。工場労働者が食事をとる場所は間隔をあけ、仕切りを設置しているほか、工場の既存の監視カメラシステムに加えて食堂にカメラ100台を設置し、感染者が発生したときに接触者を特定できるよう対策。また、労働者の送迎車も、1台の乗車人数が20人を超えないよう、台数を300台から600台に増やして対応している。