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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第4波が国内で急拡大している中、保健省のドー・スアン・トゥエン次官は31日、ナノゲン社(Nanogen)が開発中の新型コロナウイルスワクチン「ナノコバックス(Nanocovax)」について、緊急措置として使用を許可する可能性を示唆した。
国産ワクチン「ナノコバックス」は、第2期臨床試験が完了済み。6月上旬から第3期臨床試験が始まり、1万3000人のボランティアが参加する予定となっている。
トゥエン次官は、「首相や専門機関からの承認を得られれば、第3期臨床試験が進行中の段階でもナノコバックスを緊急措置として使用を許可することを検討する」と述べた。
これについて、生物医学研究国家倫理評議会のチュオン・ベト・ズン博士は、「ナノコバックスの緊急使用を許可するだけの十分な科学的根拠を得るには、約2か月を要するだろう」とコメントした。
ベトナムでは現在、ナノゲン社のほかに、保健省傘下のワクチン医学生物学研究所(IVAC)、第1ワクチン生薬製造会社(Vabiotech)、ワクチン生物製剤研究製造センター(Polyvac)が国産ワクチンを開発中。この中では、ナノゲン社の「ナノコバックス」が開発レースの先頭を走っている。