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ブー・ドゥック・ダム副首相は11日午前に開かれたマスコミとのブリーフィングで、4月27日以降に感染が急拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第4波では、集団感染(クラスター)発生源が4か所あると述べた。
現在、以下の4か所を発生源として市中感染が広がっているという。
◇日本からベトナムに帰国し、南中部沿岸地方ダナン市での強制隔離期間終了後、北部紅河デルタ地方ハナム省に戻ってから陽性となった2899人目の感染者から広がった集団感染。
◇インドから入国し、西北部地方イエンバイ省のホテル「ニューグエット2(Nhu Nguyet 2)」で強制隔離措置を受けていたインド人専門家らから広がった集団感染。
◇ラオスから不法入国し、北部紅河デルタ地方ハイズオン省に移動した3051人目の感染者から広がった集団感染。
◇ハノイ市中央熱帯病病院から同市K病院、他の省・市に広がった集団感染。
ダム副首相によると、中央熱帯病病院やダナン市など一部の地域については明確な感染源が依然として不明であるため、当局は感染源を突き止めるべく、広範囲を対象に検査のサンプルを採取している。
また、ダム副首相はワクチン供給について、世界的な需要の高まりにより調達が困難であるとした上で、新型コロナウイルスワクチンの共同調達に関する国際的な枠組み「コバックス・ファシリティ(COVAX Facility)」は感染が大流行している国への供給を優先しているため、供給計画も常に変更が生じていると話した。
こうした状況を踏まえて、保健省はコバックス以外の調達先を模索しているが、現時点でワクチン接種者の割合が低いため、2021年までの集団免疫獲得は困難とみられている。
なお、ワクチンの接種状況について、3月8日から5月10日午後4時までに89万2454回分の接種を完了している。これまでにベトナムが調達したワクチン91万7600回分の97%に相当する。