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阮(グエン)朝(1802~1945年)の王宮に仕えた最後の女性、レ・ティ・ジンさんが、21日午後1時45分に北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市の自宅で死去した。102歳だった。息子によると、ジンさんは2年前から身体が弱くなっていたという。
ジンさんは、第7代皇帝キエンフック(建福)帝(在位:1883~1884年)、第8代皇帝ハムギー(咸宜)帝(在位:1884~1885年)、第9代皇帝ドンカイン(同慶)帝(在位:1885~1888年)の弟である堅郡公ウンクエンの孫、また最後の皇帝バオダイ(保大)帝(在位:1926~1945年)の運転手だったグエン・ニュー・ダオの妻にあたる。
ジンさんは8歳のときに王宮に呼ばれ、同慶帝の妻と第12代皇帝カイディン(啓定)帝(在位:1916~1925年、同慶帝の子、保大帝の父)の妻に仕えた。1945年の8月革命の後は、啓定帝の妻についてアンディン殿に戻った後、フエ市ファンディンフン通り145番地(旧79番地)の家に移り、啓定帝の妻が1980年に死去するまで世話をした。
その後、ジンさんは長男と一緒に建福帝、咸宜帝、同慶帝、そして夫のウンクエンの父であるグエン・フック・ホン・カイ(阮福洪侅=堅太王)の宮殿に戻り、以来、建福帝、咸宜帝、同慶帝、啓定帝の4人の皇帝の祭壇に線香を手向けてきた。1997年に保大帝が死去してからは、5人の祭壇を見守っていた。
ジンさんは阮朝の王宮に仕えた数少ない1人であり、ベトナムの歴史の証人でもあった。