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ハノイ市バーディン区ディエンビエン街区レチュック(Le Truc)通り8B番地に立地する複合施設案件「ディスカバリー・コンプレックス2(Discovery Complex 2)」は、建設中だった2012年に高さ制限に違反していることが発覚した。2015年に違法建築部分の取り壊しの命令があり、5年が経った2020年になってようやく違法建築部分の取り壊しが完了した。
同市人民委員会は7日夜、「取り壊しが完了し、グエン・スアン・フック首相に報告した」と明らかにした。
同案件の投資主はキンドーTCIグループ(Kinh Do TCI Group)。躯体工事が完了した同ビルの高さは、建設認可の時点で計画されていた53mを大きく上回る69mに達していた。また、当初の設計は先端に向かって徐々に細くなるくさび形だったが、完成時は計画と全く異なる長方形となり、延床面積は当初の3万m2を上回る3万6000m2に増えていた。
この複合施設は商業施設、オフィス、マンションを併設する。違法建築部分を取り壊した後の高さは59mで、17階建てとなっている。違法建築に該当しながらも、ビルの構造に影響するとして面積2800m2は取り壊しを免れた。
取り壊しにかかった費用は522億VND(約2億3500万円)と試算され、公的予算から仮に拠出した。市は関連機関に対し、投資主から資金を回収するよう指示した。
なお、18・19階にあった分譲マンションを購入した一部の購入者は、訴訟を起こして権利の保護を求めている。