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グエン・スアン・フック首相はこのほど、公安省が提出したICチップを埋め込んだ新たな身分証明書(IDカード)の製造・発行・管理に関する計画案を承認した。トー・ラム公安相が3日に開かれた会合で明らかにした。
今回承認されたICチップを埋め込んだIDカードは、2016年に発行がスタートしたバーコード付きのPET樹脂製のIDカードと比べて、コストが1万~2万VND(約47~93円)高くなるものの、より多くの情報が登録可能となる。なお、バーコード付きIDカードには、約20件の情報が登録されている。
公安省は2016年から現在までに16省・市で1600万枚のバーコード付きIDカードを発行。このIDカードでは、同省傘下の国民データベース・居住登録管理警察局(C72)が個人の識別番号として国民に割り当てた12桁の「個人識別番号(マイナンバー)」が使用されている。
一方、旧式の紙製の身分証明書では、各省・市の警察が割り当てた9桁の番号が使用されており、現在は旧式の身分証明書とバーコード付きIDカードの両方が使用されている状況。
公安省は首相の承認のもと、全国でICチップ付きIDカードを発行し、2021年7月までに計5000万枚を発行する予定。計画案によると投資総額は約2兆8000億VND(約130億円)の見通し。
なお、同省は2012年にICチップ付きIDカードの発行を計画していたが、コストの問題でバーコード付きIDカードに切り替えた。2020年になった現在、ベトナムの技術でICチップ製造が可能となり、コストダウンが実現したため、ICチップ付きIDカードの発行に舵を切ったという。