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ベトナムでは2020年末に、ヒトに投与する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの実験が始まり、2021年末をめどに年産能力数千万点の量産体制を確保する見通しだ。保健省の責任者が22日にハノイ市で開かれた新型コロナワクチンに関するシンポジウムで明らかにした。
グエン・タイン・ロン保健相代行はこの席で、「世界の感染者数が1500万人を超えており、このうち60万人が死亡した。新型コロナワクチンの開発が成功すれば、ベトナムは世界各国に輸出し、新型コロナの制御に貢献できる」と話した。
ベトナム国内では現在、◇ワクチン生物製剤研究製造センター(POLYVAC、保健省傘下)、◇第1ワクチン生薬製造会社(VABIOTECH、同)、◇ワクチン医学生物学研究所(IVAC、同)、◇ナノゲン社(Nanogen)の4つの組織が個別に新型コロナワクチンの開発を進めており、いずれも有効な研究・実験の結果を出している。
中でも、保健省は特にIVACを有望視している。同研究所は今年8~9月に臨床実験用ワクチンを生産し、10~11月に第1期の臨床実験を行い、11~12月に年産能力600万点の量産体制を確保する予定だ。2021年1~6月期に第2・3期の臨床実験を実施し、2021年末をめどに年産能力を3000万点に増強した後、同年末までに流通の認可を申請する計画だ。
なお、VABIOTECHは既にマウスを用いた実験を成功させており、ヒトに投与するワクチンの開発を進めている。