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グエン・スアン・フック首相は、無人航空機(ドローン)の飛行禁止エリアおよび飛行制限エリアを指定する首相決定第18号/2020/QD-TTg(6月10日施行)を公布した。
首相決定で指定されている「飛行禁止エリア」は以下の通り。
◇特別級の国防施設・軍事地域、およびその施設・地域から500m圏内。
◇ベトナム共産党・国家・国会・政府・ベトナム祖国戦線中央委員会などの中央レベルの機関の庁舎、中央直轄市の共産党委員会・人民評議会・人民委員会などの機関の庁舎、海外の外交機関の庁舎、海外組織の庁舎、およびその庁舎から200m圏内。
◇軍の駐屯地や訓練地域、工場、物流センター、国防省・公安省管轄の拘留所・刑務所、国家安全保障上の重要施設、およびその施設・地域から500m圏内。
◇軍事空港・民間空港:
+滑走路が1本の場合:滑走路、滑走路の両端から1万5000m圏内、および滑走路の中央分離線から左右5000m圏内。
+滑走路が2本以上の場合:全ての滑走路、1本目の滑走路の一方の端から1万5000m圏内、1本目と最も遠い滑走路の対角の端から1万5000m圏内、および滑走路の中央分離線から左右5000m圏内。
このほか、国防省は必要に応じて自己判断で飛行禁止エリアを設定することが可能となる。
また、飛行禁止エリアに隣接するエリア、人が集まる場所、国境地域などは「飛行制限エリア」に指定される。飛行制限エリアにおけるドローンの飛行は、管轄当局が求める条件を満たさなければならない。
政府が無人航空機に対する取り締まりを強化する背景には、反政府組織による無人航空機の使用が発見されたことがある。イベントなど人が集まる公共の場で無人航空機がテロ活動のために使用されると極めて危険で、軍の施設などの盗撮にも用いられる可能性があると懸念されている。