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配車アプリ最大手のシンガポール系グラブ(Grab)は2日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、配車に係る安全衛生の向上を図るための新たなサービス「グラブプロテクト(GrabProtect)」を発表した。
グラブプロテクトでは、ドライバーと乗客の安全性をより高めるため、6月末までに健康状態のオンライン申告フォームとマスク着用姿の画像認証ツールをリリースする。これにより、ドライバーとデリバリーパートナーに加えて、乗客やデリバリー利用客も予約前にマスクの着用や健康状態の申告など必要な手続きを行わなければならない。
また同社は、東南アジア地域内のドライバーを対象に25万セットの衛生キットを配布している。衛生キットは手指消毒薬、車両用除菌スプレー、運転席と乗客席を遮へいするビニールカーテンがセットになっており、ドライバーは衛生キットを車内に装備する。
同社は東南アジア地域の消毒液の製造元や販売元と連携し、直近数か月でドライバーに8万本を超える手指消毒薬や車両用除菌スプレーを提供している。ベトナムではドライバーにマスク6万5000枚、感染症対策キット4万5000セットが贈られた。今後さらにマスク21万枚がドライバーに配布される予定。
新型コロナウイルス感染症の発生以降、グラブではドライバーやデリバリーパートナーに専用アプリを通じて毎日の健康状態の申告と稼働時のマスク着用を義務付けている。
万が一、ドライバーやデリバリーパートナーがマスクを着用していなかった場合、乗客やデリバリー利用客は予約をキャンセルすることができる。反対に乗客やデリバリー利用客がマスクを着用していない場合、ドライバーやデリバリーパートナーは客の乗車やデリバリーを拒否することができる。どちらの場合もキャンセル料やペナルティは発生しない。
このほか、同社は乗客やデリバリー利用客が健康や安全衛生に関する問題を同社に報告できるよう、アプリ内の評価とフィードバックの機能を更新した。ドライバーやデリバリーパートナーの健康状態に疑義がある場合やマスクを着用していなかった場合、客はこの情報を同社にフィードバックし、同社が情報の事実確認やサポートを行う。
グラブは、新型コロナウイルス感染症が安全衛生に関する意識向上に繋がったとし、常にパートナーと利用客の安全性を営業の主軸に置いているとコメントした。