(C) tuoitre |
中国・湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス(nCoV)に感染して、ホーチミン市チョーライ病院に入院していた中国人親子2人について、うち1人が完治したことが確認された。
中国人のLi Dingさん(男性・66歳)と妻の2人は1月13日、武漢市を出発してハノイ市に到着。17日に発熱などの症状が表れたという。その後、Li Dingさんは妻と共に飛行機で南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市に移動し、息子のLi Zichaoさん(28歳、南部メコンデルタ地方ロンアン省在住)と合流した。
ニャチャン市を観光した家族3人は、19日に鉄道でホーチミン市に向かい、20日に市内でタクシーを拾ってロンアン省に移動したが、この時点でLi Zichaoさんにも発熱などの症状が表れた。
その後、症状が重くなった父子はチョーライ病院に入院。検査の結果、いずれも新型コロナウイルスに感染していたことが確認された。父親から感染したものとみられる息子は29日の時点で完治しているが、引き続き経過観察を受けている。
一方の父親は、新型コロナウイルスの検査で引き続き陽性反応が認められているものの、症状は改善している。Li Dingさんは、高血圧、糖尿病、冠状動脈性心臓病、肺がんを患っており、免疫力の低下から、もともと体調が悪かった。
Li Dingさんの妻は、検査で陰性となったが、濃厚接触者であるため、ホテルから宿泊を拒否されており、健康監視を兼ねてホーチミン市11区病院に泊まっている。
なお、新型コロナウイルスによる肺炎の治療に成功した同病院は、医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(The New England Journal of Medicine)」で患者の治療法をレポートしている。