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酒量にかかわらず飲酒運転を一切禁止とするアルコール被害防止法および同法をガイダンスする政令第100号/2019/ND-CPが2020年1月1日に施行されたことで飲酒運転に対する取り締まりが厳格化されており、お酒好きの人々を戦々恐々とさせるとともに、多くの国民の生活にも変化をもたらしている。
アルコール被害防止法によると、酒量にかかわらず、自転車やバイク、自動車の飲酒運転を一切禁止しており、違反した場合は最大4000万VND(約19万円)という高額な罰金を科すことになっている。
注意すべきは、ライチやドリアン、ぶどう、マンゴー、パイナップルなど発酵しやすい果物や咳止めシロップを摂取した後にアルコール濃度検査を受けると、陽性反応が認められて罰金対象になってしまう可能性があることだ。専門家は、上記の果物を食べた後に運転する場合、入念にうがいしたり、水を飲んだりするほか、一定時間間隔を置くことを勧めている。
なお、生活水準からみて異常とも言える高額な罰金額にショックを受けたベトナムの人々の間では「飲んだら乗るな」という意識が芽生え始めている模様。これまで飲酒運転が当たり前だったハノイ市やホーチミン市などのレストランや居酒屋などでは、摘発を恐れて来店者数が急減している。
ハノイ市の大規模なレストランや居酒屋では、アルコール被害防止法の施行以降、来店者数が以前の10分の1に減少。危機感を覚えた一部のレストランや居酒屋は、客を自宅まで送り届けるサービスを展開し、客の車両を翌日まで保管する駐車場も確保するなどして対応している。