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ハノイ市人民裁判所は25日、政府傘下ベトナム社会保険機関(Vietnam Social Security=VSS)における汚職事件の裁判で被告6人に対する判決を下した。
VSSは2008年4月から2009年8月にかけてベトナム農業農村開発銀行(アグリバンク)の全額出資子会社だった第2ファイナンスリース会社(ACL2)に1兆VND(約47億円)を違法に貸し付けて、同機関の財務報告を粉飾。その後、ACL2はVSSに元本と利息の計1兆7000億VND(約79億円)を返済できないまま2018年に倒産した。
在職中に違法取引を指導し、経済管理に関する国家規定に意図的に違反して甚大な損害をもたらしたとして、VSSで以前に社長職を務めていたグエン・フイ・バン被告(男・71歳)に禁固14年、その後任であるレ・バック・ホン被告(男・65歳)には禁固6年の判決がそれぞれ言い渡された。ホン被告はこの事件に関与した後、労働傷病兵社会省次官に昇格して2014年に定年退職している。
また、VSSの元幹部で、同じ罪に問われていた他の被告4人には、禁固2年(執行猶予付き)~禁固14年の判決が下された。
民事責任については、規定違反の度合いに基づき、賠償金の支払いが命じられた。それによると、アグリバンクは8700億VND(約41億円)、バン被告は2920億VND(約13億6000万円)、ホン被告は1500億VND(約7億円)をVSSへの賠償金として支払うことになった。
なお、VSSおよびACL2をめぐる一連の汚職事件では、ACL2元社長のブー・クオック・ハオ被告(男・63歳)が2016年の控訴審で、資産横領罪により死刑判決を受けている。