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東北部地方クアンニン省警察は18日、希少野生動物密売ルートを摘発し、希少野生動物密輸及び密売の疑いで容疑者3人を逮捕したことを明らかにした。容疑者らはトラを加工した製品を取り扱っていたとみられる。
逮捕されたのは、トラを購入したグエン・バン・ミン容疑者(男・49歳、ハロン市ホンハイ街区=phuong Hong Hai在住)と、それを輸送したグエン・ニャット・ホン容疑者(男・39歳、北中部地方ハティン省フオンソン郡タイソン町=thi tran Tay Son在住)、グエン・タイ・チエン容疑者(男・27歳、同郡ソンタイ村=xa Son Tay在住)の3人。
同省警察はこれに先立ち14日午前5時ごろ、カムファー市クアンハイン街区(phuong Quang Hanh)の道路を走行していたトラックの検査を実施。検査では、荷台から重量約240kgの生きたトラ1頭を発見・保護した。トラは檻に入った状態で見つかり、加工に出される直前だった。
トラックを運転していたホン容疑者とチエン容疑者の2人は警察の取り調べに対し、ミン容疑者の依頼を受けて北中部地方ゲアン省からクアンニン省までトラを輸送していたと供述。この供述から警察はミン容疑者の家宅捜索を行い、大量のトラの毛皮や骨のほか、漢方薬「虎骨膏」の製造に用いられたとみられる器具を証拠物件として押収した。
ミン容疑者は、虎骨膏の製造目的でトラを購入したことを認めており、ゲアン省での購入元についても供述を始めているため、警察はこれをもとに裏付け捜査を進めている。
なお、虎の骨を原材料とする「虎骨膏」は、ベトナムを含む中華圏の国々で強壮や鎮静・鎮痛などの働きがあるとされており、古くから密造・密売されている。